[No.742-2]私は彼女
No.742-2
そして、その子の変りように驚いた。
「美人になったというか・・・スッキリしたというか・・・」
もともと太目ではないにせよ、女子らしいふくよかさはあった。
「あんたねぇ・・・私じゃなかったら殴られるよ!」
「仕方ないだろ?事実なんだから」
最初は、誰だか分からないほどだった。
髪型も違うし、身長もかなり伸びていた。
「・・・で“逃した魚は大きい”とでも?」
「まさか!」
負け惜しみではなく、本当に恋愛感情はない。
今でも近くて遠いご近所さんだ。
「それなら、今から狙えば?」
確かにそれも悪くない。
彼女が居ないまま高校生活を終わらせたくない。
「いいの?」
「・・・ダメに決まってるじゃない!!」
急に態度が変る。
「なんだよ、それ!?」
「・・・“彼女”だと思ってたんだけどな」
(No.742完)
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