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[No.742-1]私は彼女

No.742-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「その子のことが好きなの?」
「ち、ちがうよ!」

何気ない話でも、なぜだか恋愛話へ飛躍させる。

「わりと家が近いので、よく見掛ける程度の関係だよ」

中学までは同じ学校に通っていた。
ただ、同じクラスになったことは一度もない。

「だから、しゃべったこともない」

親同士の繋がりもないので、何も接点がなかった。

「でも、お互い認識はしてたんでしょ?」
「そうだとは思うけど・・・」

大人らしく、軽い会釈をするわけでもない。
逆に目が合うたびに、お互いそらしていたほどだ。

「だから“認識してた”と?」

お互い、たんにばつが悪かっただけだ。
好きとか嫌いとかの話ではない。
でも、違う高校に通い出してからは、ほとんど見掛けなくなった。

「それで、昨日、久しぶりに見掛けたんだけど・・・」

約2年振りにその子とバッタリあった。

(No.742-2へ続く)

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