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[No.740-1]自分が居る

No.740-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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(・・・どうしよう)

年末を前にして、頻繁にLINEが来るようになった。
けど、言葉じゃない。
何の脈略もない、スタンプや写真ばかりだった。

「これって・・・」

1年半ほど前、その女性とケンカになった。
ケンカのきっかけを作ったのは、僕に間違いない。
ただ、なぜケンカにまで発展したのか、今も謎のままだ。

「誘ったほうがいいのかな?」

数ヶ月間、音信不通になっていた時期もあった。
それでも、徐々に距離を縮めて行った。
その努力が実り、ようやく以前の関係に戻りつつあった。

(・・・でもな・・・)

数年前から、帰省の度に彼女と食事をするようになった。
でも、ケンカでそれが途絶え、今日に至っている。

「“誘って”というサインなんだろうか?」

都合の良い解釈だとは思っている。
けど、年末を前に、LINEが急に増えたのは事実だ。

「どうしよう・・・」

結局、行動を起せぬまま、帰省することになってしまった。

(No.740-2へ続く)

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