[No.739-1]そういうこと
No.739-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「どう?たまには助手席もいいものでしょ?」
満面の笑みを僕に見せた。
「そんなことより、運転に集中!」
ちょっとしたよそ見でも数十メートル進むと教わった。
「ごめん、ごめん!」
「常に前を向いてなきゃ」
彼女が運転免許をとった。
「いきなり、事故・・・なんてなしだぞ?」
「もちろんよ!そこそこ高かったんだから」
ついでに軽の新車も購入した。
「なんで、いまさら?」
気にはなっていた。
仕事で必要とも思えない。
「別に理由なんてないよ」
「・・・免許のひとつでもあったほうが便利でしょ?」
確かに、身分証と言えばこれだ。
「そうだけど・・・」
若干、色んな面で心配になる。
「わりと器用なのよ、私」
その言葉通り、下手ではない。
「今日はおとなしく、助手席に座ってて!」
とは言え、初心者マークの車は何かと落ち着かない。
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