[No.735-2]共通の友人
No.735-2
「共通の?・・・別に珍しくないよね?」
確かに友人の言うとおりだ。
私に限らず、ほとんどの人がそんな立ち位置だ。
「そうなんだけど・・・」
「早い話、やきもち?」
男女間のやきもちとは違うものの、本質的には同じだ。
さっきの人に、何らかの嫉妬を覚えた。
「まぁ・・・ね」
でも、親しく会話をしていたからではない。
私が知らない話題があったからだ。
それが当然のことだとしても・・・。
「私は喜んでいいかな?」
「ごめん・・・なんだか・・・」
友人を奪われた感覚に陥った。
妙な孤独感を味わったと言ってもいい。
「それだけ、大切に思われているってことかな・・・」
「・・・感謝しなきゃね!」
他人に聞かれると、疑われそうな話をしている。
「でも、さっきの人とのほうが仲が良かったりして!」
「も、もう!」
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