[No.734-1]捨てたもんじゃない
No.734-1 [No.697-1]分かっていたけど
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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「ねぇ、ねぇ、最近どうしてる?」
いつもの通り、何の脈略もなく話しかけられた。
「何の話?」
いくつか思い付くが、自ら言わない方がいい。
これで何度も墓穴を掘ったことがあるからだ。
「あら・・・慎重な反応ね」
案の定、それを狙っていたらしい。
「で、何の話?」
「そう、不機嫌な顔しないでよ」
いつも、本題に入るまでが長い。
「ほら、例の・・・三毛猫・・・」
「・・・公園の?」
以前、友達に話したことあった。
公園に住み着いている三毛猫の話を。
「・・・あれからどうなったかなって」
「う、うん・・・」
あれから、あえてそこを避けるようになった。
正直、そこから逃げ出したと言っていい。
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「(030)小説No.726~750」カテゴリの記事
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