[No.733-2]本当の目的
No.733-2
「そう言うものよ!」
同じサラリーマンとして理解してくれるところが嬉しい。
「けど、良かった・・・楽しめたようで」
「ストレスも発散できたよ!」
旅行の効果と言うより、彼女と過ごせた効果だ。
「私が居なかったら、もっと満喫できたのにね」
「かもな!」
「そ、そこは否定してよ!」
お互い手の内は分かっている。
冗談も言い合いも手馴れたものだ。
「でも、ありがとう・・・な」
「だから・・・それは私のセリフでしょ?」
そうじゃない。
小旅行にかこつけて、僕は目的を果たすことにした。
「・・・なに?」
「う、ううん・・・なんでもないよ」
彼女からのプレゼントは、僕からのプレゼントでもあった。
目的はそこにあった。
(No.733完)
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