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[No.727-2]空気感

No.727-2

仕事を終え、帰り支度をしていた時だ。
メッセージが届いた。

「・・・そうだ!」

忙しさのあまり、すっかり忘れていた。

「降ったのかな?」

急いでLINEを開いてみた。
そこには一枚の写真だけが添えられていた。

「降ったんだ!?」

急いで、メッセージを送った。
暗くてハッキリはしていないが、これも住んだ者なら分かる。

「うっすら・・・だけどね」

やや溶け始めた雪で道路が黒光りしている。

「今年も始まったね」
「だね!」

今年の始まりは、今年の終わりも意味している。

「年末は帰ってくるんですか?」
「もちろん!」

彼女の空気感も、一緒に居た者にしか分からない。
S727
(No.727完)
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