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[No.727-1]空気感

No.727-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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早ければ、10月の下旬にそれが届く。

「今日あたり・・・かもな」

テレビによると今朝は全国的に冷え込んでいるからだ。

「降りそう?」
「何だか、そんな感じ」

夕方、彼女にLINEしてみた。

「昨日までとは明らかに空気感が違うからね」

単に寒いとか冷たいということではない。
そこに住んでいた者にしか分からない絶妙な感覚だ。

「いよいよだな」

毎年のことでも、何だかドキドキしてくる。
例え、その場所に今は居ないとしても。

「今晩、降るんじゃないかな?」
「帰り道は、雪景色になるかもね」

これから、もっと冷え込んでいくだろう。

「期待してて!」

あれだけうっとしい雪も、初雪となれば多少、感慨深くもなる。

(No.727-2へ続く)

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