[No.724-1]不完全燃焼
No.724-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「へぇ~文化祭やってるんだ」
たまたま通りがかった高校で文化祭が開催されていた。
「ちょっと入ってみようか?」
「よしなさいってば!あまり時間がないんだから・・・」
もう一人の友人と待ち合わせ中だ。
「ごめん!そうだったわね」
「もぉ・・・」
とは言いつつも、後ろ髪を引かれる思いだ。
「覚えてる?」
「また、その話?」
誰だって、ひとつやふたつあるだろう。
文化祭の甘くて酸っぱい想い出が・・・。
「仕方ないでしょ?思い出しちゃったんだから!」
「ハァ・・・」
小さい頃からの友人だ。
小中高、それに大学まで同じだった。
ある意味、私よりも私の事情をよく知っている。
「少しなら時間があるよね?」
「えっ!?」
何だか無性に文化祭を見たくなった。
「懐かしいわね」
時代は変れど、中身はさほど変っていない。
昭和テイストと言うか、アナログ的と言うか・・・。
「ほら・・・やっぱり、あったわよ!」
程度の差はあれど、やはりあった。
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