[No.723-1]邪魔者
No.723-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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私が小学5年生の時だったと記憶している。
学校に、“竹馬”がやってきた。
「へぇ~、良いわね」
どうやら、友人の学校では採用されなかったようだ。
地域によって、色々と事情もあるのだろう。
「そりゃもう・・・大ブームになったのよね」
物珍しさも手伝って、休み時間は竹馬で遊ぶ人で溢れかえった。
「数は足りたの?」
「うん、余るくらいだった」
それこそ、人数分用意されていたと言っていいくらいだ。
数は十二分にあった。
「それに本物の竹だったからね」
玩具ではなく、全て手作りの品だった。
「すごいね、それだけの量を」
「今思うと、そうよね・・・」
当時はそんなことを考えたこともなかった。
「作ってくれた人・・・居たはずだよね?」
誰が作ったかまでは知らされていなかった。
「もしかしたら、先生が作ったかもよ?」
夜なべ仕事だったかもしれない。
何だか、話の本筋じゃないところが気になり始めた。
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