[No.722-1]学校の怪談
No.722-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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必ずと言っていいほど、学校には怪談話が付きものだ。
「もう、そんな季節じゃないでしょ?」
「残暑が厳しいから、いいでしょ?」
質問に対して、質問で返された。
「小学校の時ね」
加えて、勝手に話し始めた。
この手の話は好きじゃない。
「そんなたいした話じゃないわよ」
私にしてみれば、ホラー話に大きいも小さいもない。
「旧校舎がね・・・取り壊されずに残ってたんだ」
「・・・どうして?」
友人が“分からない”のような仕草を見せた。
「お金が掛かるからじゃないの?」
至極、まともな答えだ。
「そうだよね・・・」
「歴史的建造物って感じでもなさそうだったから」
ごく普通の建物だったらしい。
「・・・でね、その旧校舎に幽霊が出るって噂があって」
「その昔、何かあったんだ、そこで・・・」
定番だと、そこで誰かが“死んだ”ということになる。
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「(029)小説No.701~725」カテゴリの記事
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