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ホタル通信 No.302

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.229 止まった時間
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:男性

最初、タイトルだけでは小説の内容までは思い出せませんでした。で、あらためて読み直してみると・・・。

実話度が示す通り、ほぼ実話です。彼女の母親が突然、他界する部分も忠実に再現しています。これは実話ベースの作品を手がけているからではなく、リアルに書かずにはいられないほど、その瞬間が心に突き刺さったからです。

小説にも出てきますが、“心の準備ができていたなら良い”と言うわけではありませんが、せめて別れの時間があったら・・・と強く感じました。ただ、これも現実です。ドラマのように都合よく行きません。
別に現実と言う、非情さを描きたかったわけではなく、それこそ“ありのまま”を文字にしました。

ほぼ実話なので、読んで頂いた通りですが、ラストは創作にしています。彼女の悲しみを“止まった時間”として、自分の中で例えていたこともあり、その流れからラストを考えました。つまり肝心のラストは創作です。
小説上は「電池を送った」としていますが、もちろん“電池”を送ったわけではありません。
彼女の止まった時間を動かす、“何か”の想定であり、それが“何か”までは決めずに小説を終わらせています。
T302
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