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2016年10月

[No.727-1]空気感

No.727-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
早ければ、10月の下旬にそれが届く。

「今日あたり・・・かもな」

テレビによると今朝は全国的に冷え込んでいるからだ。

「降りそう?」
「何だか、そんな感じ」

夕方、彼女にLINEしてみた。

「昨日までとは明らかに空気感が違うからね」

単に寒いとか冷たいということではない。
そこに住んでいた者にしか分からない絶妙な感覚だ。

「いよいよだな」

毎年のことでも、何だかドキドキしてくる。
例え、その場所に今は居ないとしても。

「今晩、降るんじゃないかな?」
「帰り道は、雪景色になるかもね」

これから、もっと冷え込んでいくだろう。

「期待してて!」

あれだけうっとしい雪も、初雪となれば多少、感慨深くもなる。

(No.727-2へ続く)

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[No.726-2]息を潜めて

No.726-2

「そやかて・・・」

納得いかない感じだ。
それは、僕も同じだ。

「通りやすくなるのは嬉しいけどね」

だからと言って、撤去して欲しくはない。

「来週から、撤去が始まるみたいだな」
「あまり時間がないやん!」

抗議したところで、覆るわけではないだろう。
正当性はあっちにあって、こっちにはない。

「とにかく、しばらく気にしておくよ」
「うちもそうする」

来週の今頃、小道は綺麗になっているはずだ。
ほとんどの人は、それを歓迎するだろう。
でも、そうじゃない人もいる。

「みんな知ってるのかな?」

一見すると邪魔と思われる草木も役に立つこともある。
いつもここを通るからこそ、それを実感している。

「・・・・彼らの居場所だってことを」
「どうやろな」

そこは野良猫にとって、格好の居場所だった。
だから、彼女も拘るのだ。
自分と同じ目にあわせたくない一心で。
S726
(No.726完)
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[No.726-1]息を潜めて

No.726-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「・・・ん?」

よほどそれとは縁遠い場所に、張り紙がしてある。

「何だよ・・・これ」

立ち止まり、そこに書いてあった内容を目で追った。

「うちも、それ見た!」

いつになく、口調が荒い。
怒っているというより、憤慨している感じだ。

「あんな所に張ってるなんて初めて見たよ」

いつも通る小道の両側が草木で覆われている。
夏の名残もあり、歩くのにかなり邪魔になるほどだ。

「うちも初めてみたわ」

その草木の一部に張り紙がしてあった。
簡単に言えば“撤去しなければ、この木を切る”と書いてあった。

「確かに人為的なものも多いよな」

雑草以外に、立派な草木も生えている。
それらを選んで張り紙がされている。
もちろん、雑草は雑草で刈り取られるようだった。

「恐らく、近所の人が植えたんだろうね」

隣接する民家と小道の境目も曖昧だ。
だから、明確な悪意を持って植えたとは思えない。

(No.726-2へ続く)

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ホタル通信 No.302

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.229 止まった時間
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:男性

最初、タイトルだけでは小説の内容までは思い出せませんでした。で、あらためて読み直してみると・・・。

実話度が示す通り、ほぼ実話です。彼女の母親が突然、他界する部分も忠実に再現しています。これは実話ベースの作品を手がけているからではなく、リアルに書かずにはいられないほど、その瞬間が心に突き刺さったからです。

小説にも出てきますが、“心の準備ができていたなら良い”と言うわけではありませんが、せめて別れの時間があったら・・・と強く感じました。ただ、これも現実です。ドラマのように都合よく行きません。
別に現実と言う、非情さを描きたかったわけではなく、それこそ“ありのまま”を文字にしました。

ほぼ実話なので、読んで頂いた通りですが、ラストは創作にしています。彼女の悲しみを“止まった時間”として、自分の中で例えていたこともあり、その流れからラストを考えました。つまり肝心のラストは創作です。
小説上は「電池を送った」としていますが、もちろん“電池”を送ったわけではありません。
彼女の止まった時間を動かす、“何か”の想定であり、それが“何か”までは決めずに小説を終わらせています。
T302
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[No.725-2]営業中

No.725-2

「そこから、商談がまとまることもある・・・?」

同僚が大きくうなづいた。

「私もよく足を伸ばしたものよ」

確かに同僚の営業成績は抜群だ。

「それが秘訣なんだ!」
「まぁね・・・あなただけには教えるけど」

サボっているように見えたこともあった。
でも、それが営業活動だったとは驚きだ。

「だから、もう少しの行動が大切なの」
「そうね・・・私は予定通りにしか動いてない」

そう考えると、昨日の行動が悔やまれる。

「今からでも行動に移せばいいでしょ?」
「そ、そうね!」

さすが、考え方もスピーディだ。

「・・・で、今夜どうする?」
「今夜?」

同僚と何も約束はしていないはずだが・・・。

「もう少しの行動が大切って言ったでしょ?」
S725
(No.725完)
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[No.725-1]営業中

No.725-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「そう言えばさぁ・・・昨日、寄ってきた?」
「ううん・・・寄らずに戻ってきたよ」

昨日、仕事の都合で実家の近くまで行った。
ただ、近くとは言え車でも30分は掛かる距離だ。

「嘘でしょ?」
「だって、営業中だったから・・・」

取引先を何軒か回っていた。

「もぉ!分かってないんだから!」

同僚の口調がいつになくきつい。

「営業って仕事はね・・・」

いつものように語り始めた。
でも、今回はいつもと少し雰囲気が違う。

「ちょっと足を伸ばしたら、新しい出会いがあるのよ」
「出会い・・・イコール、商機だから」

分かるような分からないような・・・。

「どういうこと?」
「近所の人や昔の友達に会ったりすることもあるじゃない?」

何となく分かり始めてきた。

(No.725-2へ続く)

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[No.724-2]不完全燃焼

No.724-2

「ここのは、かなり本格的だよ!」
「・・・みたいだね」

遊園地顔負けの“お化け屋敷”がそこにあった。

「どうする?」

自分たちの学校にも、お化け屋敷があった。
目の前の物ほどでもないが。

「・・・そのつもりよ」

当時、付き合っていた彼とそこに入った。
言わば公認の仲だったから、特に騒がれることもなかった。

「いいの?」

ただ、そこで事件が起きた。
彼が今で言う極度の“ビビリ”でだったことが発覚した。

「彼が“別の意味”で、抱きついてくるんだもん・・・」

もちろん、入ることを拒むことだってできただろう。
それをしなかった点は評価している。

「でも・・・ね、やっぱり・・・」
「そういうところ、あるよね?」

それがきっかけで、彼と別れることになった。

「もう一度聞くけど・・・いいの?」
「うん・・・もう、過ぎたことよ」

ふたりでお化け屋敷に入った。

「ギャァァーーーーー!!!!」

当時の不完全燃焼は、今、完全燃焼に変わった。
S724
(No.724完)
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[No.724-1]不完全燃焼

No.724-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「へぇ~文化祭やってるんだ」

たまたま通りがかった高校で文化祭が開催されていた。

「ちょっと入ってみようか?」
「よしなさいってば!あまり時間がないんだから・・・」

もう一人の友人と待ち合わせ中だ。

「ごめん!そうだったわね」
「もぉ・・・」

とは言いつつも、後ろ髪を引かれる思いだ。

「覚えてる?」
「また、その話?」

誰だって、ひとつやふたつあるだろう。
文化祭の甘くて酸っぱい想い出が・・・。

「仕方ないでしょ?思い出しちゃったんだから!」
「ハァ・・・」

小さい頃からの友人だ。
小中高、それに大学まで同じだった。
ある意味、私よりも私の事情をよく知っている。

「少しなら時間があるよね?」
「えっ!?」

何だか無性に文化祭を見たくなった。

「懐かしいわね」

時代は変れど、中身はさほど変っていない。
昭和テイストと言うか、アナログ的と言うか・・・。

「ほら・・・やっぱり、あったわよ!」

程度の差はあれど、やはりあった。

(No.724-2へ続く)

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ホタル通信 No.301

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No. 232 空のつながり
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性

最近、書いていないタイプの小説です。昔はこんな風に、何らかのモヤモヤ感を小説に置き換えていました。

特に何かに悩んでいるわけでもなく、悲しい出来事があったわけでもないのですが、時々、こんな小説を作っていました。
ひとことで言えば、“アンニュイ”という言葉になるのでしょうね。
退屈さ、けだるさがそうさせたのかもしれません。
読んで頂ければ分かるように、「・・・で何が言いたいの?」的な小説ですが、逆にそれが狙いのようなものです。
アンダーグラウンドとまでは行きませんが、ちょっとそれに似たような雰囲気があるのかもしれません。

実話度は0%ですが、もちろんきっかけはあります。当ブログでは、空をテーマにすることも少なくはありません。特に空を通じて、人と人との繋がりを描くことが多いように思えます。
どんなに遠く離れていても、ひとつ屋根の下にいるのは変わりはない・・・そんな風に思っています。
ロマンティストと言うより、寂しさを紛らわせるための、ひとつの緩和剤です。

比較的、初期の作品で、ややまとまりに欠ける作品ですが、思いのままを描いた“勢い”だけは感じます。
あまり情景を描かない当ブログですが、たまには情景を思い浮かべながら、読み直してみるのも悪くありません。
T301_2
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[No.723-2]邪魔者

No.723-2

「当時は、遊ぶことだけに夢中だったから・・・」

でも、所詮、ブームはブームだ。
冷めるのも早かった。

「1ヶ月もしないうちに、遊ぶ人が激減して」

いつも通りの光景に戻った。

「だから、作った人に感謝!なんて考えることもなかったね」

逆に、“邪魔者”扱いされて、倉庫の隅に追いやられた。

「その残酷さも子供ならではだね」
「私が卒業する前に・・・」

その“邪魔者”は倉庫から居なくなっていた。
いつ居なくなったかは知らなかった。

「・・・なんだが、寂しい話ね」
「そうね・・・こんな話をするつもりじゃなかったんだけど」

意外な展開に自分でも驚いている。

「ちなみに、どんな話をするつもりだったの?」
「・・・ごめん、忘れた・・・」

ただ、少なくともこんな話ではなかった。

「まぁ、いいじゃん」
「ごめん・・・」
「“忘れた”けど、思い出せて良かったじゃん!」
「・・・そ、そうね!」

これで“邪魔者”も少しは浮かばれるかもしれない。
S723
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[No.723-1]邪魔者

No.723-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
私が小学5年生の時だったと記憶している。
学校に、“竹馬”がやってきた。

「へぇ~、良いわね」

どうやら、友人の学校では採用されなかったようだ。
地域によって、色々と事情もあるのだろう。

「そりゃもう・・・大ブームになったのよね」

物珍しさも手伝って、休み時間は竹馬で遊ぶ人で溢れかえった。

「数は足りたの?」
「うん、余るくらいだった」

それこそ、人数分用意されていたと言っていいくらいだ。
数は十二分にあった。

「それに本物の竹だったからね」

玩具ではなく、全て手作りの品だった。

「すごいね、それだけの量を」
「今思うと、そうよね・・・」

当時はそんなことを考えたこともなかった。

「作ってくれた人・・・居たはずだよね?」

誰が作ったかまでは知らされていなかった。

「もしかしたら、先生が作ったかもよ?」

夜なべ仕事だったかもしれない。
何だか、話の本筋じゃないところが気になり始めた。

(No.723-2へ続く)

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[No.722-2]学校の怪談

No.722-2

「それがさぁ・・・そんなことは無かったようなんだよね」
「・・・じゃぁ、どこの幽霊?」

ご近所の幽霊が居ついたとでもいうのだろうか?
“出る”には相応しい場所だということで。

「あはは!その発想笑える!」
「それなら、どうして旧校舎から出るのよ?」

何の縁もない場所に、居つくことがあるのだろうか・・・。

「昼間に出るって噂だった」
「昼間!?」

今まで聞いたことがない。

「それに、目をつぶった時に見えるんだって!」
「・・・どんなふうに?」

分かるようで分からない。

「どうだろう?私は見たことがないし・・・」
「それに、あくまでも噂だったからね」

実際に見た人は居なかったらしい。

「でも、まことしやかに語り継がれてるよね、この手の話」

この手の話がなければないで寂しい。

「今でもいるのかな?」
「居るよ、心の中に・・・ね」

“ニヤリ”と笑う友人の顔は、まるで別人のようだった。S722
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[No.722-1]学校の怪談

No.722-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
必ずと言っていいほど、学校には怪談話が付きものだ。

「もう、そんな季節じゃないでしょ?」
「残暑が厳しいから、いいでしょ?」

質問に対して、質問で返された。

「小学校の時ね」

加えて、勝手に話し始めた。
この手の話は好きじゃない。

「そんなたいした話じゃないわよ」

私にしてみれば、ホラー話に大きいも小さいもない。

「旧校舎がね・・・取り壊されずに残ってたんだ」
「・・・どうして?」

友人が“分からない”のような仕草を見せた。

「お金が掛かるからじゃないの?」

至極、まともな答えだ。

「そうだよね・・・」
「歴史的建造物って感じでもなさそうだったから」

ごく普通の建物だったらしい。

「・・・でね、その旧校舎に幽霊が出るって噂があって」
「その昔、何かあったんだ、そこで・・・」

定番だと、そこで誰かが“死んだ”ということになる。

(No.722-2へ続く)

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ホタル通信 No.300

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

特別編

ホタル通信がNo.300を迎えたということは、約300話分の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介したことになります。

小説も何とか、No.721まで書き続けることができていますが、何度かくじけそうになったことがあります。書くことがイヤになったわけではなく、小説のネタが見つからず、書こうにも書けない事態に陥りそうになりました。
特に最近は、このような傾向が大きく、その昔は常に5話程度、完成品をストックしながら書き続けていたのですが、今では1話がやっと・・・の状態です。

もし、ブログを止めるとするなら“ネタ切れ=感性が無くなった”時だと決めています。ですから、ネタ切れは自分にとってはかなり深刻な事態です。
ここまで書き続けることができたので「これからも続けたい!」と思う一方、感性が鈍った状態で書き続けることへの抵抗感がないわけではありません。
“実話や実話をヒントにする”というポリシーは、ブログ開設当初はやや曖昧でしたが、今ではすっかり定着しています。
従って、全くの“作り話”を書くつもりがないため、ブログ継続の危機を自ら演出しているかのようです。

もともと、“ある人のためだけに”立ち上げたブログですから、読者の気を引こうとはあまり考えていません。
ですが、こんなブログでも陰ながら応援して下さる人がいてくれます。
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[No.721-2]空中一回転

No.721-2

「そこまで言われると気になるわね」

まさしく遠い記憶が蘇ろうとしている。

「・・・何らかの遊び・・・とか?」
「子供の頃なら、そうかもしれないよ」

確かにそんな感じもする。
子供の頃は、それこそ遊びの天才だった。
あるモノ、見るモノ、遊びに変えた。

「そうだな・・・傘なんて格好の的になるよね」

剣にもなるし、バットにもなる。
大人の真似をして、ゴルフのクラブにしたこともあった。

「けど、それならいつでも思い出しそうだけどね」
「・・・だよな」

もう一度、傘をマジマジと見つめてみる。
その時だった・・・さっき以上の突風が吹き抜けた。

「わぁっー!!」

傘が僕の手を離れ、宙を舞い始めた。
その瞬間、完全に“何か”を思い出した。

「空中一回転!」

開いた傘を宙に放り投げ、地面に落ちる前に一回転すれば成功だ。
名付けて“空中一回転”・・・僕が考案した遊びだった。
S721
(No.721完)
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[No.721-1]空中一回転

No.721-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「・・・何だろう?」
「どうしたの?傘なんか見つめちゃって」

急に雨が降り出してきた。
大急ぎで傘を広げたその時だった。

「・・・なにかを思い出したんだよね」

頭の中の記憶ではなく、体が何かを覚えていた。

「何かって・・・なに?」
「それが自分でもよく分からなくて」

体が何かを思い出そうとしている。
傘を広げた時に。

「傘を広げるなんて、日常茶飯事だよね?」
「そうなんだけど」

ただ、さっきは突発的な風にあおられて、傘が大きく揺らいだ。

「その瞬間なんだよね」

妙な感覚に襲われた。
体が何かに反応している。

「懐かしい感覚・・・と言ったほうがいいのかもしれない」

子供の頃、体験したような・・・そんな感覚だ。

(No.721-2へ続く)

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