[No.719-1]一生の戦い
No.719-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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大袈裟だが、いずれこんな日が来ると思っていた。
「いよいよね」
もともとは彼女から仕掛けられた闘いだ。
社内きっての“晴女”の彼女に。
「そ、そうだな・・・」
正直、気乗りはしない。
彼女と周囲に押し切られるような感じで、この闘いを受けた。
“雨男”の自分としては。
「・・・本気・・・だよね?」
「もちろんよ!」
降水確率が午前も午後も50%の時・・・勝負する約束だった。
「雨男が勝つか、晴女が勝つか・・・なんてさぁ・・」
「くだらなくない?」
お互い、その方面では社内でも有名人だった。
その関係で表に引っ張りだされた。
創業50周年のイベントのひとつとして。
「なに言ってるのよ!?社長も注目してるんだから!」
「そ、そうなの!?」
色んな意味で心配になる。
「とにかく、もうすぐ闘いのゴングが鳴るわよ!」
「ちょ、ちょっと!」
その言葉通り、始業を知らせるチャイムが鳴り始めた。
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「(029)小説No.701~725」カテゴリの記事
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