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[No.718-1]わずかな隙間

No.718-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「あれ見て・・・」

友達とベランダで雑談をしていた時だった。

「・・・ハトだよね?」

紛れも無くハトだ。
向かいの家の出窓に二羽、座り込んでいる。
それも出窓の僅かなひさし部分に。

「何だか窮屈そうだよね」
「・・・だね」

まるで肩を寄せ合うかのようだ。
それが微笑ましくも見える。

「落ちないかしら・・・」
「彼らには、ムダな心配じゃない?」

確かにその通りだ。
でも、つい心配してしまう。

「相変わらずハトにはやさしいよね?」
「そ、そうかな・・・」

そんなつもりは毛頭ない。
けど、憎めないやつらなのは確かだ。

(No.718-2へ続く)

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