[No.714-1]モンシロチョウ
No.714-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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ベランダで、モンシロチョウが死んでいた。
「死んでても珍しくはないよね?」
「普通ならね」
誤解を招きそうな表現だとは分かっている。
「変死・・・ってわけでもないよね?」
さながら、サスペンスドラマのような展開になってきた。
「そっち系じゃなくて」
「もう!早く答えを教えてよ」
昨日、ベランダでモンシロチョウが死んでいるのを見つけた。
ただ、そこはマンションの10階だ。
「えっ!?そんな所まで飛んできてたの・・・」
当然の反応だった。
「・・・みたいだな」
「確かに“普通”じゃないわね」
自由に飛びまわれる彼らだ。
10階に飛んできても不思議ではない。
「ただ、相当な高さだろ?」
それに、高く飛ぶ理由もないだろう。
子孫を残すのであれば、地上が理想だ。
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「(029)小説No.701~725」カテゴリの記事
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