« [No.712-1]一号店 | トップページ | [No.713-1]おふくろの味 »

[No.712-2]一号店

No.712-2

「実家の近くに、一号店があるんだよ」
「そうなの?」

住んでいた頃は、その店が一号店だとは知らなかった。
つい最近、その事実を知った。

「なかなかないだろ?一号店が近くにあるなんて」
「・・・それはそうよね」

ありそうでないのが、チェーン店の一号店だ。

「だから、つい感慨深くなってしまって・・・」
「それで、ジロジロ見てたわけ?」

繰り返しになるが、嘘じゃないけど本当でもない。
いわば照れ隠しの行動だったのかもしれない。

「でも、何か隠してるでしょ?」
「えっ!?・・・それは・・・」

別にやましいことを隠しているわけではない。
ただ、今は言うタイミングだと思っていないだけだ。

「そのうち、話すからさぁ・・・」
「今じゃだめなの?」

彼女にしては珍しく追求してくる。
もう、バレているのかもしれない。

「それなら・・・言うけど、今度一号店に行ってみないか?」
「一号店だけでいいの?」
S712
(No.712完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
 ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.712-1]一号店 | トップページ | [No.713-1]おふくろの味 »

(029)小説No.701~725」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.712-2]一号店:

« [No.712-1]一号店 | トップページ | [No.713-1]おふくろの味 »