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[No.710-2]孤独なネコ

No.710-2

けど、特に何かがいる気配もない。
視線の先は、単なる住宅地が広がっているだけだ。

「何か見えているのかな?」
「どやろな」

僕たちには見えないものが見えているのだろうか。

「何か聞こえてるかもしれへんしな」
「それはありえるね」

それに嗅覚だって人間以上だろう。

「とりあえず、うちも一緒に見てみるわ」

そう言うとネコに近づき始めた。

「ちょ、ちょっと・・・」

予想に反して、ネコはその場を動こうとしない。

「何を見とんねん?」

彼女がネコに話しかけた。

「ネコは・・・・なんて?」

その場の雰囲気に乗ってみた。

「・・・遠い未来やて」
T710
(No.710完)
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