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[No.709-2]ぬけがら

No.709-2

「でも、ほんとそうよね」

あらためて思うことがある。

「なにが?」
「だって、こんなたくさんぬけがらがあっても・・・」

いずれ消えてなくなる。
そう考えれば、少し物悲しくもなる。

「セミって、デビューして1週間くらいの命だっけ?」

言い回しは微妙だが間違ってはいない。

「・・・そうだったと思う」
「ぬけがらは、彼らが生きてきた証なのかもしれないね」

友人にしては、いつになく気の効いたセリフだった。

「そう言えば、言ってなかったけど・・・彼と別れたの」

友人の唐突なカミングアウトだった。

「ぬけがら・・・に触発されたの」
「ぬけがら?・・・また変なモノに触発されたわね?」

ぬけがらの“何が”友人をそうさせたのだろうか?

「ここにも“ぬけがら”が一匹、居るってこと!」

そう言うと、自分を指差した。
S709
(No.709完)
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