[No.708-1]○○さん
No.708-1
登場人物女性=牽引役
男性=相手
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「えっ!?なになに・・・」
彼がクスクス笑い始めた。
「おかしなこと言ったっけ?」
自分ではごく普通の話をしていたつもりだ。
「ごめん、ごめん!」
謝りつつも、申し訳なさそうな雰囲気はない。
「寝癖とか・・・ないよね?」
慌てて、髪を確認する。
今朝、遅刻しそうになったからだ。
「もしそうだったら会った時に言うよ」
「とにかく・・・笑ったわけを教えてよ!」
幸いにも笑った顔に悪意は感じなかった。
「ほら、さっき本の話をしてただろ?」
「・・・してたよ」
小説好きの私は、ついペラペラとしゃべってしまう。
特に話題作が出ると。
「・・・迷惑?」
「だったら、少なくても笑ったりしないだろ?」
確かにそうだ。
迷惑なら怪訝な顔をすればいい。
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「(029)小説No.701~725」カテゴリの記事
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