[No.705-1]スタブロ
No.705-1
登場人物
女性=牽引役 男性=相手
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「わぁ~!久しぶりに聞いたよ、その言葉!」
ほろ酔い加減の先輩の口調は軽やかだった。
「もしかして陸上部だったんですか?」
「そうだよ」
今日でかれこれ何回目の“歓迎会”だろうか・・・。
新入社員の私にとっては、何とも複雑な心境だ。
「見よ!鍛えられたこの肉体!」
そう言うと、Yシャツを脱ぎ始めた。
「ちょ、ちょっと!?」
大急ぎで止めに入った。
現役時代は確かにそうだったかもしれないだろう。
けど、今は・・・。
「なに?」
「い、いぇ・・・別に・・・」
心の声が顔に出ていたようだった。
「そ、それより、スタブロ!」
「おう!・・・そうだったな」
急いで話をもとに戻した。
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「(029)小説No.701~725」カテゴリの記事
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