[No.703-1]3-1=3
No.703-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「あれ?一匹足りない・・・」
少し前から、とらネコの親子を見かけるようになった。
ただ、子ネコは二匹いたはずだった。
「・・・それは心配ね」
「近くに国道も走ってるからね」
数日前から、子ネコが一匹居なくなっていた。
「近くに居るとは思うんだけど・・・」
まさに“やんちゃ盛り”といった子ネコだった。
アチコチ冒険の旅に出ていても不思議ではない。
「けど、もう一匹は親ネコにベッタリなんだよね」
性格の違いだと言えばそれまでだ。
でも、やんちゃ盛りとは言え、親に甘えたい“盛り”でもあるだろう。
「昨日の朝、ちょっと辺りを探してみたんだけど・・・」
「えぇ~!?昨日は遅刻の理由はそれ!?」
先生に対しては、“体調不良”だったことにしている。
「まぁ・・・そうかな?」
「全く、もぉ・・・相変わらずなんだから」
とにかく、ここ数日姿を見ていないので心配だ。
「仕方ないわね・・・いつも居るの?」
「多分、居ると思う」
通学の行き帰りに、ほぼ見かけることを考えれば。
「今日の帰り付き合ってあげるよ」
さすが友人・・・何だかんだ言いながらも助けてくれる。
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