[No.706-2]さながらホラー話
No.706-2
もしかしたら、好きな芸能人の話でもしたのかもしれない。
「知りたい?」
「あっ・・・う、ううん・・・」
どこかで、口を滑らせていなければいいのだが・・・。
「写真よ、写真!」
「写真?」
大急ぎで思い出す。
「アルバムって言ったほうがいいのかな?」
「・・・あっ!?あれかぁ~!」
以前、子供の頃のアルバムを見せたことがある。
「俺の部屋の写真・・・だよね?」
「そうよ」
高校生活の数少ない一枚だった。
「でも、よく覚えてた・・・というか、見てたな?」
「意外と気にするものよ、女子は」
知らなかった事実だ。
「けど、アニメだけに限らないけどね」
「えっ!?」
「アイドルでも、そうじゃない普通の人だって・・・」
この先は聞きたくないような気がする。
「・・・そんなに怖がらなくてもいいでしょ?」
さながらホラー話に聞こえるのは俺だけだろうか・・・。
(No.706完)
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