[No.697-1]分かっていたけど
No.697-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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気になり始めたのは、5日ほど経過した時だった。
「私も時々、見掛けることがあるよ」
「確か・・・三毛猫だったよね?」
通学路の途中に、小さな公園がある。
その公園に三毛猫が住み着いていた。
「うん、私も時々しか見かけなかったんだけど」
朝、公園の中を通っている時に、たまに見掛ける程度だった。
でも、このところ毎日、見ている。
「嫌いじゃなかったよね?」
「そうなんだけど・・・ちょっと気になることがあって」
今までは、バッタリ目があう感じだ。
向こうは向こうでビックリしている。
「最近、ずっと草むらでうずくまっているんだ・・・」
猫の生態は知ってはいる。
小さい頃、飼っていたこともあるからだ。
「寝てるだけでしょ?」
「うん・・・そうだとは思うけど」
ただ、このところ毎朝 、同じ場所でうずくまっている。
弱って動けないようにも見えなくもない。
それに、以前よりもかなり痩せてもいる。
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