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[No.695-1]ショートカット

No.695-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「数年ぶりの実家はどうだった?」

たまたま仕事で実家の近くまできた。
そのついでに、一泊することにした。

「相変わらず、静かだったわ」

実家がある場所は、いわゆる袋小路になっている。
そのせいもあり、車もほとんど通らない。

「ただ、少しづつ拓けてきたのかも・・・」

昔は地元密着の八百屋などがあった程度だ。
でも、今はコンビニだけでも数店できていた。

「一方で、閉じた店も多いわね」

八百屋もそのひとつだ。
そこには別の建物が建っていた。
逆に、幽霊屋敷さながらの状態になっていた建物もあった。
取り壊されず、そのまま放置されていた。

「そうなる前は何屋さんだったの?」
「確か、喫茶店だったと思う」

昔はそれなりに繁盛していた記憶がある。

「それもあって、ついでにアチコチ見て回ったの」
「ご近所を?」
「うん、それこそ何十年振りに・・・」

実家に帰ることはあっても、近所を散策することは一度もなかった。

(No.695-2へ続く)

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