[No.688-2]私はそんなに偉くない
No.688-2
「・・・なにかピンと来ない?」
「漢字は関係ないんだよね?」
関係があると言えばあるし、ないと言えばない。
「そうだね・・・漢字がアレなら完璧だけどな」
「じゃあ、店員になったつもりで、呼んで見てくれる?」
店員になってみればすぐに分かることだ。
「えっ・・・と、じゃぁ・・・かみ・・・あぁ!」
「だろ?」
ようやく気付いたようだった。
「なるほど!面白い話ね」
「でも、本人にして見れば、事実なんだろうし」
それに笑わせるつもりは毛頭ないだろう。
「さっきも、そう呼ばれてたよ」
おそらく店員は気付いていなかったのだろう。
それは周りの人もそうなのかもしれない。
「ただ、僕には“予備知識”があったからね」
| 固定リンク | 0
「(028)小説No.676~700」カテゴリの記事
- [No.700-2]グリーティングカード~玲奈~(2016.07.10)
- [No.700-1]グリーティングカード~玲奈~(2016.06.30)
- [No.699-2]暗号なの?(2016.06.26)
- [No.699-1]暗号なの?(2016.06.25)
- [No.698-2]謝るタイミング(2016.06.19)
コメント