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[No.688-1]私はそんなに偉くない

No.688-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「さっき、並んでいる時に・・・」

行列が出来る店に並んでいた時のできごとだ。
僕の隣の人が、その友人と会話し始めた。

「聞き耳立ててたの!?」
「そ、そんなんじゃないよ!」

別にコソコソ話していたわけじゃない。
だから、普通に耳へと入ってきた。

「行列だけに、行列にまつわる話をし始めたんだ」
「どんな?」

行列ではよく順番待ちのために名前を書くことが多い。
山田とか佐藤とか・・・。

「で、隣の人の名前がさぁ・・・」
「変わった名前の持ち主とか?」

普通なら、その展開になるだろう。
聞いたこともないような名前の持ち主が隣に居た・・・と。
ただ、今回は少し違う。

「いいや、そんなに変わった名前じゃない」
「なんて名前の人なの?」
「“かみ”という名前らしい」

残念ながら、会話だけでは漢字までは分からなかった。

(No.688-2へ続く)

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