[No.685-1]同じ匂い
No.685-1
登場人物女性=牽引役
男性=相手
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香りで季節を感じる。
私の中では、小さい頃からの定番のひとつだった。
「今日さぁ、学校に来る途中に・・・」
色鮮やかな花々が咲き誇る、家の前を通った。
「知ってるよ、あの家だろ?」
友達が、窓の外を指差した。
「あっ!ここから見えるんだ」
「目立つからな」
確かに良い意味で、ひときわ異彩をはなっている。
遠くからでも赤や黄色がまぶしい。
「その家がどうした?」
「いい香りがするんだよね」
当たり前だが人工的ではない自然な花の香りがする。
「それが、なんとも言えなくて」
季節が変わるたびに香りも変わる。
「そう言われるとそうだよな」
その気がなくても、体が覚えているようだった。
「でしょ!」
「今朝もいい香りがしてたよな」
ただ、何の香りかまでは分からなかった。
(No.685-2へ続く)
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