ホタル通信 No.281
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.390 折れた定規
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性
最初に言ってしまえば、この折れた定規を今だに使っています。
実のところ、小説で登場している物と実物は形状が異なっています。小説だとごく普通の定規を思い浮かべると思います。
説明し難いのですが、実物は折りたたみ式になっていて開くと30cm、たたむと15cm程度になる代物です。
自分で言うのも変ですが、“こんなもの”まで小説のネタにしてしまうことにビックリです。
・・・とは言え、似たような小説を結構、発表しています。
捨てようにも捨てられない話、大事にしているつもりはないのに残っている話などです。
これには理由があります。特に自分では意識をしているつもりはありませんが、そこに“人”を重ねてしまうことが多いからです。
つまり、捨てる、捨てない、捨てられる・・・物ではなく人間に置き換えても通じる言葉です。
今でも重宝して使っています、不思議なくらい。
そう考えると、30cmという長さも、折りたためることも必要ないことになりますね。無理矢理言えば、“過剰な機能”なのかもしれません。
最後になりますが、この小説もご多分にもれず、折れた定規に“人”を重ねています。微妙な伏線を張りつつ、最後の一行に全てをまとめました。
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