ホタル通信 No.280
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.392 片目の子猫
実話度:★★★★★(100%)
語り手:男性
たまに、登場人物が自分だけというパターンの話があります。独り言であったり、回想であったり・・・。
今回の話は、人間としては自分だけですが、猫という相手が居ます。終始、このペアだけで話が進むパターンはこの小説以外ないのかもしれません。
通常はすぐに舞台を「会社に来る前にね」とか「昨日ね」とかに変えて、そこから人間同士の会話を、スタートさせています。
その意味では自分で言うのもなんですが、非常に珍しい小説のひとつと言えます。
さて、小説上の牽引役は男性になっていますが、実話度は100%なので、恒例ですが本当かどうかは秘密です。
100%実話ですから読んで頂いた通りです。かなり忠実に再現したつもりです。
動物・・・特にケガをしていたり、弱っている動物を見かけた時、なにもできない自分がいることに気付きます。どんなにきれいごとを言っても、結局、行動に移せない・・・そんな想いもこの小説には込められています。
野生の掟、弱肉強食と言ってしまえばそれまでなんですが、少なくとも人間社会の一員である彼らに対して、そう簡単に割り切れるものでもありません。
あの時、動き出したことに対して“色んな意味”でホッとした自分を、今でも覚えています。
最後になりますが、小説のラストの一行・・・ある女性と重なったのも事実です。その女性とは「せいじゅうろうシリーズ」に登場する“菜緒(なお)”なんですよ。
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