[No.677-2]今、この経験が・・・
No.677-2
富士山を通り過ぎようとする頃だった。
話題はいつしか、趣味の話になっていた。
「ブログを書くのも趣味のひとつかな?」
「え~!?どんなのですか?」
2009年から、日常を小説風にしたブログを始めた。
「あくまでも小説“風”なので」
「でも、すごいすごい!」
ことのほか、驚いてくれた。
それに褒め上手と言うか、盛り上げ上手と言うか・・・。
「例えばどんなのですか?」
最近の小説をいくつか紹介した。
「日常のささいなネタから、作っているんですよ」
「・・・じゃあ、こんなのはネタになりますか?」
彼女が身の回りで起こった話をし始めた。
「・・・どうでしょうか?」
「そ、そうですね・・・」
見知らぬ人に、小説のネタを提供されている。
もちろん、初めての経験だ。
「どんな話でも、ラストは悲しい涙では終わらせない」
「・・・それがポリシーなんですよ」
つい、熱く語ってしまった。
「そうなんだぁ・・・素敵ですね!」
「じゃぁ・・・もうひとつ・・・こんなのはネタになりますか?」
いやいや・・・それより、今、この経験自体がネタになる。
(No.677完)
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