[No.671-2]おもければおもいほど
No.671-2
「重力よ、重い力の・・・その波ってこと」
「あぁ・・・なるほど」
何がなるほどなのか、自分でも良く分からない。
「まぁ、いいわ・・・説明してあげるから」
それから、苦痛でしかない1時間が過ぎた。
「・・・で、分かった?」
「うん、いやと言うほど・・・」
聞き終わってみれば、理解している自分が居る。
「特に質量が大きいと時空が歪む話なんて・・・」
「そう!その歪が公転をもたらしてるんだよね」
さっきまで、必殺技と言っていたとは思えない理解度だ。
友人の説明が上手いのか私の理解が早いのか・・・。
「それが引力というか重力なんだね」
時空なんて、目の前にいくらでも存在している。
けど、その存在を感じることはできない。
「うん!さっきあなたが言ったように重ければ重いほど・・・ね」
「重ければ、重いほど・・・か・・・」
何か引っ掛かるものがある。
「人間もだよね?」
「そうね・・・軽いけど一応、質量があるからね」
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