ホタル通信 No.275
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.394 はやさの時代
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性
ホタル通信を書くにあたって読み直していると、あることに気付きました。
世相を反映した小説を書くことはあっても、それを皮肉ったりするようなものを作ることはありません。あえて避けているわけでもなく、自然とそこに結論が向かないだけです。
ただ、この小説はちょっと世の中を皮肉った内容になっていますね。
その昔、ホームページを表示するまでに、しばらく時間を要したり、動画なんてダウンロードしようものなら、たかが数メガのファイルでも何十分も掛かったりしていました。ところが今はその程度なら、ほぼ一瞬ですよね。
それに、ダウンロードどころか、リアルタイムで再生できたりするわけですから、小説に書いたとおり、もはや“待つ”ということもありません。
・・・だからなんでしょうか?
表示が遅いネットにイライラ、エレベータにイライラ・・・している自分に気付きました。
行列ができるお店に並ぶのとはわけが違うんですよね・・・。
スムースに表示したり、来たりするものが“そうならないと”と、イライラしてしまう。
でも、急いでみたところで得するわけでもなく、結果が変わるわけでもないんですよね。
確かに今でもすごいスピードで世の中は変わっています。
けど、街角の片隅に目を向けてみると、そこにゆっくりとした時間が流れていることに気付きます。
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