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[No.671-1]おもければおもいほど

No.671-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ねぇねぇ、アレ見た?」

いつものごとく、私を試すような聞き方だ。

「言っておくけど、アレじゃわかんないからね」

クイズ的なやりとりは面倒だ。
さっさと結論を導こう。

「もぉ!これからが良いところなのにぃ!」

ひとつ言える事は、かなり変化球を投げてくることだ。
アレは少なくともファッションやスイーツなどではない。

「で、なに?」
「重力波、ついに観測されたんだって!」
「・・・ジュウロクハ?」

もう一度、聞き直した方がよさそうだ。

「一応、ジュウロクハって聞こえたけど?」
「そうよ、それ」

合ってるらしい。
けど、何のことだが私にはさっぱり分からない。

「もしかして、アニメかなんかの必殺技?」

何となく聞き覚えがある言葉だからだ。

「それ・・・カメハメ波のこと、言ってる?」
「えっ!?・・・その親戚じゃないの?」

大いに違うらしい・・・友人の顔にそう書いている。

(No.671-2へ続く)

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