« [No.670-1]あの日に帰りたい | トップページ | [No.671-1]おもければおもいほど »

[No.670-2]あの日に帰りたい

No.670-2

「単純にできないだけよ」

かと言って、特段努力をしていないのも事実だ。

「変なオーラでも出てるのかしら?」
「まぁ・・・それは否定できないわね」

相変わらずストレートに答えてくれる。

「もぉ!一応、気にしてるんだから・・・」
「冗談よ、冗談」

けど、あながち外れてはいない気もする。

「昔の方がもてたなんて皮肉ね」

お世辞にも“イケてない”私だった。
地味な私に彼が出来たのは不思議としか言いようがない。

「そうね・・・今は“こんなん”だけど」
「それ、どう言う意味よ!?」

いつもこんな展開になってしまう。
でも、これはこれで楽しくもある。

「昔に帰りたい?」
「・・・どうだろうね」

昔に帰りたいと思ったりはしない。
ただ、あの日に帰りたいと思ったことはある。
S670
(No.670完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
 ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.670-1]あの日に帰りたい | トップページ | [No.671-1]おもければおもいほど »

(027)小説No.651~675」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.670-2]あの日に帰りたい:

« [No.670-1]あの日に帰りたい | トップページ | [No.671-1]おもければおもいほど »