[No.666-2]気合
No.666-2
「別の理由?」
「あぁ・・・なんていうか・・・」
もっと精神的なものを感じていた。
「まぁ、あえて言うなら“気合”ってことかな」
「そう!それそれ!」
「でも、思ってるような気合じゃないと思うけどな?」
彼女の言葉とは裏腹に、皆くどいほど髪を整えていた。
一本足りとも、乱れぬようにと・・・。
「その上で、ゴムなんかで束ねてたぞ」
多少、見た目も気にした上でのことだとは思う。
けど、明らかにそれとは違う気配を感じた。
「それが気合だよ、気合!」
やはり、この言葉がピッタリ来る。
「真剣な眼差しも、また素敵だよな・・・」
普段の生活ではなかなか見せない表情だろう。
「さっき、“思ってるような気合じゃない”って言ったよね?」
「ん?あぁ・・・」
けど、気合は気合だ・・・特別、種類があるわけでもないだろう。
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