[No.665-1]投稿職人
No.665-1
登場人物
女性=牽引役 男性=相手
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「さっきから、何に見てるの?」
「ん?YouTubeだよ」
スマホのお陰で、退屈をしのぐバリエーションも増えた。
(・・・と、いうことは私と居ると退屈ってこと!?)
「まぁ・・・いいけど」
「何だよ?」
自分がそう思ってるだけだ。
あらぬ波風は立てないほうがいいだろう。
「なんでもないよ、ところでどんな動画?」
「それがさぁ、おかしくって!」
最近流行りの”おもしろ動画”らしい。
世界中の人が投稿している・・・笑いに国境はない。
「おれも投稿したくなっちゃうよ!」
彼の言葉を聞いてあることを思い出した。
「そう言えば、私・・・今で言う“投稿職人”だったかも?」
その昔、投稿と言えば専らハガキが主役だった。
雑誌にしてもラジオにしても。
「特に雑誌にはよく投稿したなぁ・・・」
ちょっとした体験談、イラスト、おもしろネタ・・・。
「へぇ~そんな風には見えないけどな?」
「さすがに今はしてないけどね」
当時、編集部から特別扱いされていたこともあった。
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