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[No.658-2]うちのタマ知りませんか?

No.658-2

「でもさぁ、どうして紙袋なの?」
「・・・逆にその方が“ダサい”ような気もするけど」

確かに今はそう思う。
紙袋と言っても、今のようなおしゃれなものじゃない。

「理由は分からない」
「誰かが始めたのをマネたんじゃないかな?」

気付けば誰もが紙袋を提げていた。

「けど、あまり丈夫じゃなくて」

教科書も束になると重い。
そうこうしている内に、底が破けてくる。

「だから、面倒だけど頻繁に交換しなきゃダメなんだよね」

そんな時、ある紙袋に出会った。

「それが・・・これなの!?」
「うん、今でもキャラクターが残ってると思わなかったよ」

洒落じゃないが、“たまたま”ネットで見掛けた。

「当時は世の中に出たばっかりの頃だと思う」

それでも多少、注目の目を集めた。
もちろん、そんな狙いは無かった。

「自分で買ったの?」
「いや、彼女からのプレゼント・・・も、もちろん当時の!」

いつも思う・・・なぜ、分かるのだとうかと。
S658
(No.658完)
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