ホタル通信 No.270
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.207 長靴の想い出
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:男性
実話度は、散りばめられている小さな事実を寄せ集めて何とか20%程度です。
冒頭、実話度に触れた通り、何か大きな事実があったわけでもなく、いくつかの事実を混ぜ合わせたような小説になっています。
小説に登場する景子(けいこ)は、実在する人物をモデルにしていますが、雨の想い出は彼女のものではありません。つまり、このようなことが“混ぜ合わせた”小説と記載した所以です。
今は少なくなりましたが、当時は無理矢理にでも恋愛系の話に仕立てていました。それなりの背景があったからなのですが、この小説もそれが色濃く出ています。
手前味噌ですが、それらしくラストを迎えることができているので、まぁ、悪くはない出来栄えです。
結果的に、景子は僕に好意を寄せていてくれたと言うことになるんでしょうか・・・。
“新しい長靴を履きたいがために雨を心待ちにしていた”ことと同じ意味で、雨宿りを位置づけています。
でも、最初からこれを狙って、そう展開させたわけではなく、いつもの通り、二人の会話は成り行きに任せています。
創作物なのに、成り行きに任せるのは、おかしな表現だと思われるかもしれませんが、「冬のホタル」の結末は、展開次第なんです。
その展開は作者ではなく、登場人物たちが決めることなんですよ。
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