[No.651-2]悔しいから悔しいけど
No.651-2
「だから、大変なの・・・」
とっくに怒りは収まっている。
後は歩み寄るタイミングだけの問題だ。
「・・・頑固者同士は」
お互い相手が折れるのを待っている。
「彼が謝ってきたら許すつもり」
だからこそ、仲直りにまで進展しない。
平行線のままだ。
「原因がどうであれ、自分から謝っちゃえば?」
「それができたら苦労しないの!」
今回は特に長引きそうな予感がする。
「・・・全く困った人たちね」
友人も呆れ顔だ。
「最悪、このままだったらどうするつもり?」
「そ、それは・・・」
別れたいとは思っていない。
「寂しいクリスマスになるわよ?」
「・・・にしては、うれしそうな顔してるじゃん!」
“悔しい”から、“悔しい”けど彼に歩み寄ることにした。
(No.651完)
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