[No.650-2]私の経験
No.650-2
「だって・・・私も経験あるから」
それもつい数日前の出来事だった。
「ほんと迷惑な話だよね」
「う、うん・・・」
ただ、私は迷惑を掛けられたのではなく、掛けた方だ。
「掛けた方?」
「うん、私もこれと同じことしちゃったの」
ゴミ箱を見つけて、これ幸いと思い、コップを捨てた。
けど・・・。
「取り出そうと思っても取れなくて・・・」
強引に押し込んだら余計にどうにも出来なくなった。
「だから、人のこと言えないね」
たかが・・・と思う以上に、罪悪感が残る。
「そんなことないさ」
「だって、黙ってたら分からなかったことだろ?」
そう・・・不思議と正直に話したくなった。
| 固定リンク | 0
「(026)小説No.626~650」カテゴリの記事
- [No.650-2]私の経験(2015.11.26)
- [No.650-1]私の経験(2015.11.25)
- [No.649-2]○○が結んだ縁(2015.11.22)
- [No.649-1]○○が結んだ縁(2015.11.21)
- [No.648-2]月の欠片(2015.11.20)
コメント