[No.648-1]月の欠片
No.648-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
-----------------------------
「・・・あれ?」
友達が不思議そうな声を上げる。
「どうしたの?」
「ほら、見て・・・」
そう言うと視線の先を指差した。
それが何であるか、言わずとも分かる。
「わぁ・・・なんか幻想的な三日月ね」
いつも目にしている色とは明らかに異なる。
ある意味、神々しくもあり、妖艶でもある。
「見方によっては恐くも見えるね」
それこそ、天変地異の前触れのようにも見えなくもない。
「ううん、違うの・・・月は月なんだけど・・・・」
「違うの!?」
友達が状況を説明し始めた。
「ほら、少し前まではこっちにあったじゃん、月が」
「・・・確かに」
正門を正面だとすると、左手側にあった。
それが今は右手側にある。
「けど、月ってそんなものよね?」
天体には詳しくないけど、その程度なら知っている。
| 固定リンク | 0
「(026)小説No.626~650」カテゴリの記事
- [No.650-2]私の経験(2015.11.26)
- [No.650-1]私の経験(2015.11.25)
- [No.649-2]○○が結んだ縁(2015.11.22)
- [No.649-1]○○が結んだ縁(2015.11.21)
- [No.648-2]月の欠片(2015.11.20)
コメント