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[No.643-2]心にシール

No.643-2

「良くカセットテープの台紙に転写したよな」

当時、音楽はレコードとカセットテープで聞く時代だった。

「もしかして、歌手名とか曲名とか?」
「何で分かったの!?」

聞き返すのも野暮だったかも知れない。
彼女とは同年代だからだ。

「だって、私もそうだったから」

手書きは手書きで味があった。
けど、シールの文字はそれだけでお洒落に見えた。

「そうそう!それにアルファベットだったからね」

残念ながら漢字はなかった。
・・・かと言って、ひらがなやカタカタでは何とも冴えない。

「そうなんだよな・・・」

つまりローマ字表記が、よりお洒落度を増すことになった。

「ただ、曲名が長いと大変でさぁ」
「だから、これが便利だと見つめていたわけね!」

当時これがあったらもっと楽だったはずだ。

「だけど、大変だったからこそ、心にも転写されてたみたいだな」
S643
(No.643完)
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