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[No.640-2]おいしいオナラ

No.640-2

その看板は随分前から掛けられていたものだった。

「結構、サビてて塗装も剥げてたんだよね」

そのせいで、肝心のキャッチコピーが一部、読めなくなっていた。

「ちなみにキャッチコピーは覚えてる?」
「もちろん!」

そこには“おいしいお米なら”と書いてあったのだろう。

「・・・だろう?」
「うん・・・一部消えて読めない文字があったから」

ただ、うっすらながら、“米”と思わしき文字が残っていた。
お米屋さんだけあって。

「米・・・が読めないか・・・・あっ!?」
「・・・気付いた?」

米の文字が消えたせいで、“おいしいおなら”になっていた。

「あはは!そりゃ、子供たちにイジられるよね!」

ある種、自然現象が作り出した芸術作品とも言える。

「・・・で、ほら!あの看板!」

そうこうしている内に、その納屋に到着した。

「へぇ~、どっちもまだあるなんて」

ただ、看板の文字は全く読めないほどさび付いていた。

「せっかく、笑わせようと思ったのに~!」
「構わないさ・・・君の話だけでも十分笑えたよ」

あの頃もこうして、みんなとはしゃいでいた。
変わらない自分が情けないやら、ホッとするやら・・・。S640
(No.640完)
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