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[No.638-2]自分だけの宝物

No.638-2

「子供って、そんなものよね」
「私も集めてた・・・あるモノを」

自分だけの宝物・・・ひとつやふたつはあったと思う。

「しばらくは、躍起になって集めてたな・・・」

けど、冷めやすさも子供ならではだった。

「それに洗ってもホラ・・・匂うからさぁ・・・」
「・・・捨てられちゃったとか?」

結局、母親に捨てられて終わりを告げた。
タイミングとしてはある意味、丁度良かった。

「あれから、何十年と経ったな」

まじまじと王冠を見つめた。

「・・・そうだ!“私も”って言ってたよね?」
「うん、言ったよ」

彼女は彼女で何かを集めていた。
それが急に気になり始めた。

「ちなみに・・・なに?」
「指輪よ、オモチャのだけどね」
「・・・そ、それなら・・・これなんかどう?おもちゃじゃないけど」

偶然と言ってしまえばそれまでだ。
けど、たったひとつの王冠が僕の背中を押した。S638
(No.638完)
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