[No.638-1]自分だけの宝物
No.638-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「・・・あれ?」
「どうしたの?」
道端にキラリと光るあるモノを見つけた。
「ほら、これ・・・」
「・・・って、なに?」
これを手にしたのは、それこそ何十年ぶりだろうか?
「何だか分からないかな?」
お酒好きの彼女に嫌味っぽく突っ込みを入れた。
「えっ~!なになに!?」
思った通り、“その前の状態”は知らないようだ。
あくまでも注がれたお酒にしか興味はないらしい。
「王冠だよ、一升瓶の」
銘柄までは分からない。
綺麗に剥げ落ちているからだ。
「知らなかった・・・」
「・・・だと思ってたよ」
それにしても、懐かしいものを手にした。
「子供の頃、これを集めてたんだ」
キラキラ輝くそれは、宝物そのものだった。
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