[No.633-2]節目のとき
No.633-2
「で、結果は?」
目立って良いことは書いていなかった。
けど、決して“悪い”前兆ではないらしい。
「節目というか・・・何かが変わり始めてるんだって」
確かに、いくつか大きな変化が押し寄せている。
その内、いくつかはもう渦中にいる。
「それとね」
壊れた物が身代わりになっているとも書いてあった。
「へぇ~・・・身代わりね・・・」
「私の代わりに不幸をしょってくれてるんじゃないかと」
そう都合よく捉えている。
「案外、ロマンティックな話じゃない!」
実際、ことが大きくならずに済んでいる。
「それなら決まりじゃん!」
「だから、壊れた物に感謝してる」
それこそ科学的な根拠がないメルヘンやホラーの世界だ。
けど、今はそう思いたい。
「次、何が壊れるんだろうね!」
「ちょ、ちょっと・・・楽しんでない?」
本当は神妙な話にするつもりが、少し方向が変わってきた。
| 固定リンク | 0
「(026)小説No.626~650」カテゴリの記事
- [No.650-2]私の経験(2015.11.26)
- [No.650-1]私の経験(2015.11.25)
- [No.649-2]○○が結んだ縁(2015.11.22)
- [No.649-1]○○が結んだ縁(2015.11.21)
- [No.648-2]月の欠片(2015.11.20)
コメント