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[No.633-2]節目のとき

No.633-2

「で、結果は?」

目立って良いことは書いていなかった。
けど、決して“悪い”前兆ではないらしい。

「節目というか・・・何かが変わり始めてるんだって」

確かに、いくつか大きな変化が押し寄せている。
その内、いくつかはもう渦中にいる。

「それとね」

壊れた物が身代わりになっているとも書いてあった。

「へぇ~・・・身代わりね・・・」
「私の代わりに不幸をしょってくれてるんじゃないかと」

そう都合よく捉えている。

「案外、ロマンティックな話じゃない!」

実際、ことが大きくならずに済んでいる。

「それなら決まりじゃん!」
「だから、壊れた物に感謝してる」

それこそ科学的な根拠がないメルヘンやホラーの世界だ。
けど、今はそう思いたい。

「次、何が壊れるんだろうね!」
「ちょ、ちょっと・・・楽しんでない?」

本当は神妙な話にするつもりが、少し方向が変わってきた。

「だって、私の出番が増えるわけでしょ?」
S633
(No.633完)
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