[No.632-1]おねいちゃん
No.632-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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それこそ何十年ぶりかの再会だった。
「小学生・・・以来だよね?」
「多分、そうだと思う」
記憶は定かではない。
ただ、残る写真に中学生以降に写した写真はない。
「変わったでしょ?」
「それはお互いさま」
親戚のおばさんが亡くなった。
今日はその通夜だった。
「こんな形でみんなと再会するとはね」
歳を重ねるごとに自然に足が遠のいて行った。
「仕方ないでしょ?簡単に会える距離でもないし」
遠く離れていることを理由にしていたと思う。
その気になれば何とでもなったはずなのに。
「随分とお世話になったな・・・」
正確に言えば、随分可愛がってもらった。
おばさんだけでなく、おじさんも、そして目の前の・・・。
「ここに来るのが楽しみだったし」
歳が離れていたこともあり、弟のように可愛がってくれた。
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