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[No.630-2]ふるさと

No.630-2

「・・・違う気持ち?」

5年も経てば家も、ましてや親も歳を取る。

「当たり前だけど、僕も・・・ね」

彼女の言うとおり、今まで意識し過ぎていたのかもしれない。
それが歳を重ねるに連れて薄れ始めている。

「あらためて、ふるさとっていいなぁ・・・なんて」

不思議と今までこんな気持ちになったことはない。

「あなたが言う通り、みんな歳を取ったからじゃない?」

前よりも老けた親を見た時、“ふるさと”を強く意識した。

「実家を離れるのが心寂しかったよ」

結局、姉だけではなく、弟も駆け付けてくれた。
久しぶりに家族が揃った。

「良かったじゃん」
「まぁ・・・ね」

とは言え、僕の居場所がもうないのは理解している。
僕は“お客様”として扱われているからだ。

「でも、また今度行ってみようと思う」

もうひとり、客人を連れて。
S630
(No.630完)
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